2台のアストン、フルカーボンオープン&最速
掲載 更新 carview! 文:吉田 匠/写真:アストンマーティン
掲載 更新 carview! 文:吉田 匠/写真:アストンマーティン
今年2013年に創立100周年を迎えたアストンマーティンは、例年以上に多くのニューモデルを発表した。そのなかでも後半に送り出されたのが、ヴァンキッシュ・ヴォランテとV12ヴァンテージSの2モデルだが、それらの国際プレス試乗会が10月、アメリカはカリフォルニアの内陸部に位置する砂漠のなかの、周囲を囲む茶色い岩山と背の高いパームトゥリーに象徴されるリゾートタウン、パームスプリングスを起点にして開かれた。
2日間にわたった試乗日の初日に用意されていたのは、ヴァンキッシュ・ヴォランテだった。去年デビューした新型ヴァンキッシュはV12アストンのシリーズ生産車のトップモデルで、573psを発生するハイパワー仕様の6リッターV12を搭載、リアに収めたトランスアクスル配置のZF製6段ATによって後輪を駆動するクルマだ。その最大のポイントは、超高価な限定モデルのOne-77を別にすればアストンマーティンで唯一、ボディがフルカーボンファイバー製であることだといえる。
そのヴァンキッシュのオープンボディバージョンが、アストンマーティンの伝統的なオープンボディ名を名乗る、ヴォランテである。ヴァンキッシュ・ヴォランテは、当然ながら搭載するパワートレーンなどはクーペのヴァンキッシュと変わらず、そのオープンボディもクーペ同様にカーボンファイバー製となっている。チーフデザイナーのマレック・ライヒマンによれば、カーボンファイバーという素材は従来のアルミに比べて複雑な面や線を表現し易く、それがヴァンキッシュのシャープなスタイリングに寄与しているという。
それらの結果、性能的にも走りの味についてもクーペと違いはほとんどないと、アストンマーティンは強調する。事実、0‐100km/h加速4.1秒(予測値)、最高速295km/hという公表パフォーマンスデータは、クーペのヴァンキッシュと変わっていない。
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